今年の副業利益が20万円を超えそうで、来年の確定申告が頭をよぎっているかもしれません。
何から手をつければいいのか、必要なものが揃うのか、直前に慌てないか——不安の正体は「全体像が見えていないこと」がほとんどです。
この記事は、準備から提出までの流れを時系列で整理します。
読み終えたとき、今日から何を残しておけばいいかが分かる状態を目指します。
結論:3つを揃えて2〜3月にスマホで出す、が全体像
初めての確定申告は「準備するもの3つ」と「提出する時期1つ」を押さえれば全体像が掴めます。
揃えるのは源泉徴収票・副業の帳簿(収入と経費の記録)・マイナンバーカード。
この3つを、副業所得の申告が必要になった年の翌年2月中旬〜3月中旬にスマホのe-Taxで提出します。
会社員の副業で確定申告が必要になるのは、給与以外の所得(副業の利益)が年間20万円を超える場合です。
ここでいう所得は「売上」ではなく「売上−経費」を指します。
売上30万円でも経費が12万円なら所得は18万円で、この基準では申告不要になる場合があります。
詳しくは国税庁 No.1900で確認してください。
今やるべきことは、来年ではなく「今から」始まります。
理由は帳簿とレシートが後からでは再現しにくいからです。
以下で、時系列に沿って何を残すかを見ていきます。
今から年末まで:帳簿とレシートを残す
確定申告でいちばん詰まりやすいのが、年をまたいだ後に「経費の記録が残っていない」状態です。
だから準備は申告時期ではなく、収入と支出が発生している今から始めます。
残すべき記録は収入・経費・その証拠
- 収入の記録:いつ・どこから・いくら入金されたか(プラットフォームの支払明細で確認できる)
- 経費の記録:副業のために使った費用の日付・金額・内容
- 証拠書類:レシート・領収書・請求書・利用明細
経費になりうるのは、副業に直接関わる支出です。
例として通信費・ソフト利用料・書籍代・作業に使う機材など。生活費と混ざるものは、副業に使った割合分だけを計上する考え方(家事按分)になります。
判断に迷う支出は、まずレシートを捨てずに残しておくのが安全です。
記録は表計算アプリでも会計ソフトでもよい
取引件数が月に数件なら表計算アプリで日付・金額・内容を並べるだけでも足ります。
件数が増えてきた、あるいは口座やカードから自動で取り込みたいなら、確定申告ソフトを使うと入力の手間が減ります。
ソフトの違いは確定申告ソフトの比較記事で整理しています。
1〜2月:源泉徴収票とマイナンバーカードを揃える
年が明けたら、申告に使う書類を集めます。この時期に揃えておくと、提出開始と同時に動けます。
- 源泉徴収票:勤務先から年末〜1月に配布される。給与所得の金額と天引きされた税額が書かれている
- マイナンバーカード:スマホe-Taxで本人確認に使う。未取得なら申請から受け取りまで数週間かかるため早めに動く
- 副業の年間集計:1年分の収入と経費を合計しておく
- 控除の証明書:生命保険料控除やiDeCoなどがあれば、その証明書
マイナンバーカードは、スマホでe-Taxを使ううえで準備の要になります。
カードの読み取りに対応したスマホと、事前に設定したパスワード(暗証番号)が必要です。
読み取り対応機種や必要なアプリは、申告時期になると国税庁の確定申告特集ページで案内されます。
2〜3月:スマホe-Taxで作成して提出する
提出は「確定申告書等作成コーナー」に沿って入力していく流れが基本です。
画面は年ごとに変わるため、ここでは手順を細かく断定せず、押さえるべき順番だけを示します。
- 国税庁の作成コーナーにスマホでアクセスし、e-Tax(マイナンバーカード方式)を選ぶ
- マイナンバーカードをスマホで読み取り、本人確認する
- 源泉徴収票の数字を給与所得の欄に入力する
- 副業の収入と経費を入力し、所得を計算させる
- 控除(保険料など)があれば入力する
- 税額を確認し、そのまま送信する
提出期間は例年2月16日ごろ〜3月15日ごろです(土日により前後する)。
この期限は所得税の申告と納付の両方にかかります。
納税が必要な場合は、口座振替やスマホアプリ納付などから選べます。
正確な日程と手順は、その年の国税庁の特集ページで確認してください。
この記事で申告する人・向かない人
全員に当てはまる方法ではありません。自分がどこに位置するかを先に確認してください。
この流れが向くのは、副業所得(売上−経費)が20万円を超え、白色申告で初めて手続きする会社員です。
記録がまだ整理できていなくても、今から残せば間に合います。
一方で、次に当てはまる人はこの記事の対象外です。
副業所得が20万円以下の人は所得税の確定申告が不要になる場合がありますが、住民税の申告は別に必要になることがあります。
この場合は20万円以下の申告と住民税の記事を確認してください。
青色申告で65万円控除を狙いたい人は、事前の開業届と承認申請が前提になるため、白色を前提とした本記事とは別の準備が必要です。
【編集部の見解】
初めてなら、まず「レシートを月ごとに封筒などにまとめて残す」ことから始めるのが現実的だと考えます。
帳簿の完成度より、後から証拠が再現できない事態を避けるほうが優先度が高いためです。
件数が増えて手入力が負担になった段階で、確定申告ソフトの導入を検討する順番が無理がありません。
次の一歩
- 今日から、副業に関わるレシートと入金明細を1か所にまとめ始める
- マイナンバーカードが未取得なら、受け取りまで数週間かかるため早めに申請する
- 取引件数が多い、または口座連携で楽をしたいなら確定申告ソフトの比較を見て、自分に合うものを絞り込む
免責事項
この記事は一般的な情報の整理であり、特定の申告方法や収益を保証するものではありません。税額の計算や控除の適用可否は個人の状況によって異なります。副業を始める前には勤務先の就業規則を確認してください。実際の申告にあたっては、その年の国税庁の公式情報を確認するか、税務署・税理士など専門家にご相談ください。税率や制度の記載は2026年5月時点の一般的な内容です。
出典・参考情報
- 国税庁 No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人(2026年5月時点)
- 総務省 個人住民税(2026年5月時点)
